2017-06-26

寝起きで城

土曜も終わりかけ、あと30分で日曜日になろうという時間に近隣県に住んでいる友達のKくんからLINEがきた。
「車を運転して家に帰る途中だったんだけど、眠すぎるから泊めてほしい」と言われた。

僕は今、二世帯住宅の片側に1人で住んでいるので、夜中でも家族の迷惑にはならないだろうと思って承諾した。

1時間ほどして、家の前に車が停まった。ステッカーがベタベタと貼られた白いDAIHATSUの軽からKくんが降りてくる。天然パーマでメガネを掛けている。若い頃の庵野秀明に似ているな、と思った。
右側の骨が曲がっているのか、脚の長さが違うのか、両方なのか、本人に聴いたことがないのでわからないが、友人は歩く時にひょこひょこと内側に入った右足を引きずるように歩く。
その歩き方ですらなんだか懐かしくて笑えた。
「笑ってんじゃねえよ」とドスの効いた声で言われてもっと笑ってしまった。

悪い事じゃないはずなのに家族にバレるのが嫌で一階の窓からKくんを入れた。

「実家から家に帰る途中なんだけど眠くなっちゃったの、赤ちゃんなので、ごめんでちゅ」「でちゅ…？」

取り留めもなく会っていなかった１年の間の出来事を朝４時過ぎまで語り明かして、眠気がピークに達したのでベットに潜り込む。寝具が1式しかないので必然的に同じシングルベットで眠る。大の男2人にシングルベッドは狭くて必然的に温もりを感じるような体制（ご想像にお任せします）になる。

ベッドの上で四年間付き合っていたけど去年別れた彼女との話を聞いた。「あなたと付き合って好きが分からなくなったって振られた」と言われたけど、僕も他人自身の好きなんて気持ちが明確に分かっている訳ではないので、へぇ、そうなんだ。と適当に濁す。
「明日何時に起きるの？」「昼過ぎに用事があるから12時までに出れれば…」「じゃあ10時とかに起きる？」「うん」「そっか、でも俺スーパーヒーロータイム見たいから七時半前に起きるけど気にしないで、」「うん」「おやすみ」返事が無い。雨の音が聴こえる。
目を瞑って久々に感じる人の温もりを噛み締めながら、「寝るとき寂しがり屋になるからお母さんと一緒に寝たくて、小学生くらいまで母親の布団に潜り込んでたけど、昨日やんわり断られて１人で寝たんだよね」という話をしたら「マザコンかよ気持ちわりいな」と中学生時代のクラスメイトに罵られたのを思い出した。論点がズレてるから何も思わなかった。１番身近な他人が母親だっただけだから、別に肉親だろうが異性だろうが温もり自体に明確な差などないよな、互いの心理状態の違いはあるけど、などとグチグチ思い返しながらウトウトしていたら意識が途切れた。

瞬間、起きろと体を揺らされる。アラームが鳴らなかったのだろうか、それとももう昼過ぎになってしまったのだろうか、それにしたって一瞬過ぎる、身体がまるで休まっていない。
「腹減ってねえ？」「へっ、…は…」「モスバーガー食べたいんだけど」「う…うん…」「7時から空いてるっぽいし、行こうよ」拒否権なし、カーテンを開けるとまだほのかに暗い、雨は止んでいた。

着替えるかどうか悩んだけど朝ごはん位、パジャマで食べたって許されるだろうと思ってパジャマのまま外に出たけど失敗だった。

雨に濡れた田舎のアスファルトをシャリシャリと進んでモスバーガーに到着する。
Kくんは店員のお姉さんが朝から元気いっぱいに「ィ！イラッシャイ！！！マセ〜〜！！！」と挨拶をされていたのに、僕が注文する時は「いらっしゃいませ」と言われた。丁寧。
開店１号のお客さんには元気よく挨拶をする決まりが有るのかもしれないと思っていたけど、次に入ってきた老夫婦には「ィィィ！イラッシャ！！！マセ！」と挨拶をしていたのでそうじゃないらしい。なぜ。パジャマだから。か？

食べ終わって外に咲いているアルストロメリアの花を見ながら（花言葉はエキゾチックだったよな、あ９レンジャーは見れないから、ギリギリ仮面ライダー途中から見てぷいきゅあ…）と算段を組んでいたら「行こっか？」と声を掛けられる。

車が動き出す。走り出して５分程して家に向かうはずの道とは別のルートに進んでいることに気が付いて、どこか寄ってくの？と聴くと、名古屋城に行くよ。と言われた。

？？？

「なんで…？」「鯱ってほんとに金色なのかな」「え、」「鯱ってほんとにいるのかな、寿司ネタで見たことないよね」え、答えになってなくない？？なんで朝から城なの？？？鯱って寿司ネタというか、現実にいなくない？ユニコーンとかと同じジャンルの生き物でしょ？え？と疑問が尽きないまま、名古屋城の近くまで到着したのが８時過ぎで、まだ駐車場も城自体も閉まっていた。
このまま待ってから城見るのかな、と思っていたら、カーナビをぽちぽちと打つと「うん…」と呟いてからKくんはまた車を走らせ始めた。「今から犬山城に行くぞ」と宣告され高速に乗る。カーステレオから星野源の『Crazy Crazy』が流れている。「待ってる時間が勿体無いからな〜」と言われたけど「エキゾチック〜」としか返せなかった。

城前に付いて入場券を買おうと財布を取り出すと「あ、いいよ、無料だから」と言われる。Kくんは手帳を受付の人に見せると『特』と赤いスタンプの押された入場券を２枚貰っていた。
「あ、言ってなかったけ、生まれつき小児麻痺で障害者手帳２級貰ってるの」「え、そうなの？」「そうなの」知り合って１年くらい経つけど初耳だった。「普通みんな聴いてくるから答えるけど、夏くんには聞かれなかったし」
あ、と気が付いて「じゃあ車に貼ってある白い『特２』って文字のステッカーって…」
「あれ？あれはパトレイバーだよ」小児麻痺関係なかった。

城門が開いて入場券をもぎられて門を潜ると国宝の犬山城が姿を現す

f:id:harubenki:20170626172522j:image

f:id:harubenki:20170626172549j:image

歴史ある城とはいえど、パジャマ姿のノーパンが天守閣に登ったのは初めてなのではないか、罰当たりだ、歴代の城主の霊に怒られたらどうしようとドキドキした。

城を降って城下町に向かう途中の神社の入り口にハートマークの絵馬が並んでいた。
絵馬の表に『縁』と書かれていて、裏にお願い事が書かれていた。

f:id:harubenki:20170626172715j:image

Kくんは何枚かの絵馬を表に直すと「お願い♡神経衰弱しよう」と言われた。？？？
「絵馬を2枚捲ってお願いの内容が被ってたら死ぬの」「え、それ神経衰弱というか黒ひげ危機一発じゃない？」
３回ほど捲るとKくんは死んでしまった。死因は『幸せになれますように』という超絶対的に漠然とした願いだった。
城下町にあった、からくり館や戦国時代の資料館などを見てから帰った。

来週海で遊ぶ約束をしてから家に送って貰って解散したけど結局なぜ城を見たのかわからないまま眠った。

家族には友達が泊まったことも、モスバーガーを食べたことも、城に行った事もバレてない。悪い事じゃないのに話さなかった。

2017-06-23

知らんがな

この間ゲイの出会い系で知り合って1度だけお茶（コンビニでペットボトル買ってコンビニの駐車場で車内で1時間くらい会話）した出会い系のプロフでは45歳だったけど、本当は54歳で妻子あり（子供3人上から18歳、15歳、12歳）で、現在20前半の彼氏持ちのおじ様。から着信が２回ほど来ていた。続けて「会話いいかな？」というLINEも来ていた。

見始めたばかりのトムクルーズが出てる『オブリビオン』を一時停止してLINEしてその場で電話を掛け直した。

電話の内容としては

「俺に別れかけ（初耳）の彼氏が居るって前に話したよね。その子とは全然セックスしてなくてその子は性欲ないって感じでセックスしたのは去年１回だけでそれもバニラ（否挿入行為つまりオーラルセックス）だったんだけど、なんで全然sexしてなかったかって、いうと高校の時に同棲していた彼氏がDVをしてたから（その付き合っている別れかけ彼氏の家庭環境や生い立ちが複雑で、その人が高校生の時に高校生同士で付き合って同棲していた。のはコンビニでお茶した時に一方的に話された。）話したよね？だから「今でもセックスに対して抵抗感がある」って言ってたんだけど、この間デートした時に彼氏のカバンから手帳がポロって落ちて（本当か？）それを見たら免疫不全障害2級って書かれてて、「（セックス出来ない理由を）俺に隠してることがないか？」ってモメて、手帳見た事は怒られたんだけど、で、それで彼氏が言うには「HIVじゃ無い。医者の祖父に障害者手帳持ってると色々得だから」って言われて持っておけって渡されたらしいんだけど、本当だと思う？そんな事出来るのかな？誰かに聴きたくて。」と言われた。

半ギレで
「今の時代、薬を飲めば免疫不全症は抑えられる。薬を飲んで血液中の数値が安定して低ければ、セックスしようが何しようがなんら病気じゃない人と変わらないし、平均寿命まで余裕で生きられる、それ自体は全く問題ないし、薬を使っているかどうかは本人に会ったことも、話した事もないから分からない。薬を使っているのなら例えHIVだろうと貴方よりは何十年も長生きする。信じるなら私ではなく自分の彼氏を信じろ、話をしろ。そんなことは私は知らない。私はHIVでも無いし、あなたの彼氏の事も、貴方から１度、家庭環境が荒れてたりしていたって話を聞いただけで、どんな性格なのか、どんな物が好きなのか、何が嫌いなのか、貴方が彼氏の何処が好きで付き合っているのか、彼氏が既婚者の貴方のどこを好きになって付き合っているのか、何も知らない。本当かどうかなんて僕にはわからないです。もう1度言うけど、本人と話して下さい。知りません。」と言った。

「そうだよな、すまんな」

「いいえ、お疲れ様です。頑張って下され」と電話を切った。

何も間違った事を言ってないとは思うけど、相手にとって良かったのかはわからない。優しさは皆無。

このおっさんは何がしたかったのだろうか、「嘘だと思います！その人は病気です！！そんな嘘吐き野郎より僕と付き合ってください！」などと言われてスムーズな乗り換えが発生するとでも期待していたのだろうか。わからん。相談するにしてももっと仲の良い、信頼できる人に相談しろよ、例えば、そう、、誰だ？わからない。

初対面で年齢詐称、妻子、子供の話、仕事の話、前に付き合っていた大学生の話、今付き合っている若い彼氏の話を車内で１時間ミッチリされてから「今度会ったらセックスしたいな」みたいな事を言わながらウィンクを喰らいｸﾞｧｧｧｱｳｵｵｫｵｫｵｧｫｧｯｫｵｵｫﾂｯ？！！！？！人生馬鹿にしやがって！！！！？？！死。と思って車を降りたが別に今考えると死ななくてもいいという思いです。

幸せのかたちを決めるのは本人だけど、しかし、その彼氏は既婚者とさっさと別れるべきだと思った、私の考える幸せのかたちとは程遠い。まだまだ人生は長い。

この電話を僕にした時点で彼氏の人生においてこの既婚者と過ごす時間の価値は、価値の名は？全然全世からわからない。

君の名は既婚者。３児の父。ゲイ。不倫してる。、などというのはレッテルに過ぎず、価値を決めるのは本人自身だし、そしてそれは私の人生とこれ以上交わらなくてもその価値を見い出す事はできる。不倫反対なんて言う気はないけど損得勘定の化身なので巻き込まれたくない。

通話時間は4分半だった。

f:id:harubenki:20170623232359j:image

2017-06-21

丁寧な標識

‪数ヶ月前の先輩に対する恨み辛みを無心で携帯に打ち続けたら7000字を超えていたし、空が明るくなってきていた‬。

おばあちゃんのタンスを開けたら熟れたノスタルジーの香りで完全にガンギマリになってしまったせいでタンスの角に頭をぶつけながらこのブログを書いている。

【ラジオの話】以外は何もラジオと関係ないです。

ーーー

誰にも読ませることができないエロ小説が三作を超えた。本当にひどい。感動も無感動もない、自分の性癖にすり寄ったエロ単語帳から抜き取った文字列が並んでいる。エロゲーにも泣きゲーとか抜きゲーとかあるけど、完全に後者。池松君という名前の架空の大学生がおちんぽでごしごしされて盛大に潮を吹いてる。自分は潮吹きをファンタジーとして捉えていないのでセックスの前に意味もなく水2リットルしこたま飲んでからセックスさせられてて池松君マジで申し訳ない。後日談で腹一杯焼肉を食べるだけの話を書いてあげようと思った。大体焼肉を食べると何もかもどうでもよくなる。

最近東京のゲイ界隈では潮吹きはブームらしくて、ビデオとかでも絵面が派手なのもあって数年前から出てきて、最近だと月に一本は潮吹いてる作品が出てる。メディアから徐々に浸透して、最近は『潮吹きます！』みたいな男性も増えてきている気がする。知り合いの潮吹けると語っている人は「コツ掴めばやれるようになる、でもあれはパフォーマンスの割合が大きくて、やっぱ喜んで貰えるからやってる」と言っていた。男も喜ばれるために技術で潮吹いてしまう時代だ。平和かよ。交配を続ければ続けるほどY染色体が劣化するのもなんか納得してしまう。このままあと1000年経ったら男は絶滅する。絶滅した世界はきっと最高だ。男がいる時代に生まれて良かった。BLが読めるから（マジ）
ーーーー

【ラジオの話】

数日前に平成あやふやラジオ第２回を聴いていたら、個人的なBL妄想で自分を消費されるのがキツいと劇作家の綾人さんが語っていた。

（綾人さんの演劇は面白いから好きです。かなり昔だけど『天啓を浴びながら卒倒せよ』とか）
（LINE LIVE で聴けるんで興味あったら調べてみてください。映画ムーンライトについての話とか面白かったです。）

綾人さんはラジオの中でBLを読むと語っていたのでBLに対する偏見は恐らく無く、純粋に今目の前にいる筈の自分（異性愛者としての自分）とは違うレイヤーの自分（ホモとしての自分）を重ねられて欲望をぶつけられて嫌な思いをした。という話だったのですが、ラジオだとそのまま通りの意味に聴こえました。ラジオだと。

自分はツイッターでの書き方がBLコンテンツ自体の非難みたいに見えてツイッターにボソボソと書いたのですが、自分以外の何人かの人達も「それはどうなんだろうね？」とツイートしていたのでそれに対する言及？補足？の2.5回目が配信されていた。早い。さすが。

ーーー
内容としては、まぁ、それは、はい、ごもっともですね。という内容だった。

数日前に法律が制定されるまでは、男は男にレイプされても【強姦罪】にはならなかった。
高校１年の時に初対面の男と出会って五分でトイレに連れ込まれて訳のわからないままセックスする事になった時『未成年』と性行為したのが問題なのであって、別に自分の『意思』などというものは数日前より以前は法律の上では何の意味も持たない事だった。法律上私が男だから。
そして今も男は男に体売って金貰っても罪にならねえし、「付き合ってた男性が昔体を売っていた事を浮気相手の男から伝えられて死にたくなっている」などと言ったところで殆どの人から共感など得られなかった。しね。

辛い思いをしても何もかも共感して貰えない事の方が多過ぎて自分のナイーブな部分が悪いのだと錯覚して、笑い話に作り変えて受け入れてもらう以外の術を失いかけているので言葉を使う人達には『丁寧な標識』を日本社会に立てていって欲しいです。『丁寧な標識』、だれにとっての？

あと何回殺されたら死ねるのか。私は私の世界にとても絶望している。斬新な視点、価値観の相違より絶対的な真理をください。私の世界を私が救います。ホモの妄想とかで、今日からも。世界には愛が溢れているから。

大して重くない（ようにアジャストした）昔の恋話はここで読めます

https://note.mu/haru_benki/n/n1a7fa35a171d

https://note.mu/haru_benki/n/n19fc4135a7b9

2017-06-17

夏便器のホモに纏わる３本立て小話

【男の売春は犯罪ではない】

ポケモンGOがリリースされた日に新宿二丁目でポケモンを捕まえていたらおっさんに「ホ別ゴム有り3万でどう？」と言われて、私はとてもピュアなフリをして「えっと…ポケモンGOしてるんでわかんないんすけど…」と言った。
おっさんは「え、ここ、そういう街だってしらない？有名なんだけど…」と言われたが別に新宿二丁目は売春（男は18超えてたら挿入行為で金貰おうが犯罪にならない法律はとても不思議だ）が有名なわけではない。

真昼間だろうと、新宿眼科画廊とか花園神社とかゴールデン街とかその辺近くのホテル街で座っていたらよく「幾ら？」と聞かれた。

当時は面白いものに飢えていて（今もだけど）
ホテル街にいると昼間でも普通のOLにしか見えないけど鞄からバラ鞭がはみ出てヒールを履いたお姉さんとか、看護婦の格好をしたままホテルから早足で飛び出してくるおばさんとか、たまらない匂いを醸し出している人が無料で見れるのを良いことに、新宿で予定があるとき早く新宿に着いてよく座っていた。

ーーーー

【ゲイのクラブ】

ゲイのクラブにクラブデビューの友達と行った時に友達はクラブをコンサートと勘違いしていたのか、キンブレを持って来ていた。キンブレを持ちながら踊っていたがそこそこ盛り上がっていてウケた。

僕は内向的な踊りをするので音にノると決まって「大丈夫？」と聞かれる。大丈夫ですけど、あなたにとっては大丈夫じゃないのでしょう。この楽しさをあなたと共有できない事が本当に切ない。

ーーーーー

【演劇】

ポケモンGOがリリースされる前くらいにちょうど無職になった。フリーターになる前に沢山遊ぼうと思って色々遊んでいた。

7月にホモしかいないキャンプで知り合ったバイセクシャルのお兄さんが演劇の制作をしていてよくよく話を聞いたら自分も知ってるような劇団とか、人と仕事をしていて、そんな事もあるのだなー、と思った。
お兄さんにはキャンプで会ったその日に「馬にしたい」とか「ドックフードを食べさせたい」言われたが、私には根性がないから馬にはなれなかった。

その後も連絡を取り続けて、ポケモンGOがリリースされて数日経った頃に「ポケモンGOただやるくらいなら制作とか手伝ってよ」と言われて手伝う事になった。

この現場にいたもう1人の制作の人が精神に不調をきたしていて、よく休んだり他人の金を使い込みまくってクレジットカード会社にブラックリストに入れられる、などの問題を起こしまくっていた。警察沙汰だ。

小屋入りしてから２日目くらいの時にそのもう1人の人が現場に来た時にヤバイ臭いがした。風呂に入っていない気配がする。あとTシャツが所々茶色く滲んでいた、恐らく血だ。

風呂に入らない＋血の渇いた臭いはおそらく戦時中のキャンプでしか嗅ぐことが出来ない気がした。特につっこむ事もできずに香りを味わいながら制作業務をした。この後千秋楽を待たずして、この人は失踪したが、特に騒ぎになっていなかった。東京ってそんなものか。

あと千秋楽の朝に舞台の写真を撮った。稽古場に通ったり小屋入りしてからほぼ毎日千秋楽の午前公演まで居たので交通費だけでもかなりのものになったので「ギャラはいらないからせめて交通費はくれ」と伝えて「いいよ」と言われたまま、なかなか支払って貰えなかった。

その後半年くらいしてから交通費は貰いました。

2017-06-16

インターネット上のシュレディンガーの猫

ここ１週間家の外に出ていない。

ツイッターをしていると、ブラックボックス展が嫌でも目に入ってしまう。３日前にインターネットに絶望してきて踊ってしまった原因は、僕の自意識とブラックボックス展のせいなのです。見に行けない僻みもあると思うんですが、この展示嫌いなんですよね。

選別されたりとか、暗闇とか、楽しもうと思って乗っかってしまえば楽しいと思うのですが、そもそもサザエbotがそんなに好きじゃなくて、

三年くらい前の冬に結局サザエbotは渋谷の『やまがた』に現れずに山形県で温泉に入ってて（うろ覚え）嫌、そこまでしたのだから会えよ、お前肉だろ、現実に体がある人間だろ。と思いつつ、やっぱりツイッターから生まれた存在だから顔出さない方が美味しいんですよね。謎の存在！！！って思われ続けた方がずっと遊びやすい。そして好きな人たちはそれを望んでる。それでいいです。

と、思いつつもやっぱり圧倒的にnoなのです。

思ってばかり。

ブラックボックス展のツイッターにおける仕組みが嫌いです。

ツイッターで感想を調べただけのまるで意味の無いおおよその予想ですが、

会場の中は暗幕張って遮光した大部屋に鏡とかが置いてあったりする。白い服だとわずかな明かりでも明順応してしまえば暗闇でも人が見えやすいから弾かれやすい。

（それだけでは無いだろうけど、ざっくりしたそれを）アルテマレベルの選別と言っている。

日とか時間によって置くもの変えてみたり音流したり、暗視ゴーグル付けた人が入場者になにかしてみたり、その都度する事を変える。と、みんな暗くてよく見えない＋具体的に口外できない署名してるから、ツイッターに上がってくる話がポエムに寄る事によってより必然的にバラバラになってそれが撒き餌になる。

暗闇の中で何でも許さるわけではなく運営が危険だと判断したり、こいつの存在は美味しく無いな、と判断された人は摘み出される。

会期が終わってからも暗闇だった為に嘘つき放題っていう、開催側がひたすら美味しいスペシャル展示。

て、勝手に思ってるんですが、勝手に思ってるだけです。計画書とか企画書とか幾らでも捻じ曲げられますもの、暗闇ですもの。

暗くて怖い思いしたいならハッテン場とか行ったり、田舎の廃屋とかトンネルとか墓とかに肝試しに行く方が絶対楽しいですよ。多分変わんないです。

しかし、行って金払って体験した人が正義だから、それでいいのです。そして、楽しいのがいちばん。楽しめた人が正義、です。

会期が終わった後に

『インターネットの世界を六本木に現界させてみせた！！』みたいな感じでwebの記事とか美術手帳で特集されるようになるのかと思うとほんとに嫌です。見なけりゃいいのです。

インターネットでも現実世界でも誠実な人は誠実だし、そうじゃねえやつはどこでもそうなのだから、勝手にインターネットを定めないでほしい。

ホワイトボックス展をやって欲しいです。

自分も他人も何もかも見え過ぎてたまらなく痛い気持ちになるなにかを。

人が死んだりしない限り（犯罪にならない限り）サザエbot美味しくなってしまうのですよね。

展示に限らず、存在を認知された瞬間から美味しくなる。インターネット上のシュレディンガーの猫みたいですね。

楽しませてくれてありがとう。サザエ。

2017-06-14

時間の無駄なので読まなくていいです

最近自己嫌悪がすごい。

楽しいはずのツイッターをしていても特に面白い事が全然言えてないし、どんなツイートをしてもみんな不快なのではと思う。存在が害悪だと勝手に思ってます。勝手にね。

ーーー

実家生活が1ヶ月近く経ったけど、よくやっていると思う。家族なのだから当たり前だろうと思われるかもしれないけど、やっぱりよくやっていると思う。

父親が事あるごとに母のことを馬鹿にする。

数日に一回くらいの割合で、もう死んでいる母の父母（私の祖父母）の事を夕飯の時にdisったり、自分がそこそこの資格や免許を持っているからといって「俺は資格持ってるけどお母さんは何も持っとらんからね」と嬉しそうに自分に話し掛けてくる。夕飯の時に、

本当に人の気持ちのわからない人だ。なんで自分の母親が馬鹿にされてるのを夕飯の時に見なきゃいけないのだろう。父はいつも人を馬鹿にしている。自分が一番馬鹿な事に気が付いてないみたいで、今日軽くキレてしまった。

「でも〜〜〜だから」と論点がズレている事を語り出したので「ちげえよ…そうじゃないんだよな…」と言ってしまった。悲しい。お母さんのこと馬鹿にしないでよ。つらい。

高校くらいから口が回るようになって来たので、ブチギレずに、父の駄目なところをやんわり指摘しても「じゃあいい！！もう仕事辞める！！」の一点張りになってしまう。マジでこちらがどうしようもない切り札を1発目から出してくる、子供かよ。本当に苦痛だ。

母は母で面倒くさがりなので、自分が不利益を被ることはしたくなかったので、高校の時、毎朝登校前に吐いて、「学校に行きたくない」と伝えても「電話するのが嫌だから」という理由で月に２日休めればいい方だった。本当は思いやりがある人なのかもしれないけど、日常生活ではいつも（嫌だわ）を内包した無言の態度を取り続けている。

そんなに父親と母親のことが嫌いではない筈なのに嫌なところばかり見てしまう。好きなはずなんだけどな？おかしいな？？

しかし、だとしても、向こうのほうがもっと嫌な気持ちな筈だ。大学までせっかく出して、しかも芸術専攻の卒業しても金にならないようなところの学費と仕送りまで出したのに、普通に就職したと思ったら一年半で退職してフリーターになって、色々嫌になって資格の勉強という体面で実家に帰ってきた息子など不甲斐なくて堪らないだろうな。

良いところといえば顔が昔に比べて良くなったくらいだと思う。顔が良くなって良かった。せめて眼だけでも不幸にせずに済むから。顔は気を付けている。

（勉強してるけど東京勉強していた時はズンズンやれたのに、帰ってきてからのここ1ヶ月ペースが落ちまくっている。

父親とか母親の機嫌や生活リズムを絶対に守らねば、という気持ちがすごい。無職だし、せめて機嫌だけは損ねないようにしなくてはな。という気持ち。

資格のテキストが埃をかぶってしまいそう。）

こんなのが実家に帰ってきたとか辛すぎる。

そしてより辛いのが父親に「春便器が一番自立してる」と言われることだ。無職でニートだけど東京でまるで金を使ってこなかったので（稼いだ分ちゃんと使うだけの趣味がないだけの話だ）貯蓄が全然あるので東京に残してあるアパートの家賃とか日常的に掛かる身の回りのものとか自分で払って居るので、

実家の負担はプラス1人ぶんの食費と光熱費なので、１週間に１回以上遊びに来て、外食から自分たちの家の食材とかスーパーの買物代、甥達のおもちゃ代、あらゆる金の支払いを親まかせにしている姉たちより余程金がかかっていないと、言われる。

結局金なのだ。父から言わせたら他人など全部金を喰うだけの生き物程度にしかみえないのだ、だから常日頃、昔から言われたことはただ１つだけ「何してもいいけど人様に迷惑をかけるな」なのだ、この人様はきっと他でもない自分自身、父親自身なのだ、あぁ、あぁあろめお、おろろらめあぁうあ…ぁあうぁう

親戚に聞かれて僕の話をする時とか、嫌な気持ちするだろうな。

申し訳ない。

気分が落ち込みがちだ。何をしていても胃が痛い、

この記事なにも面白くない。

夕飯の時とか日常での父母からの話題が「老人ホームに入ってるおばあちゃんやっぱり精神的におかしい（幻痛がすごいので、すぐ救急車呼んでくれって言い出すが病院に着くと治る）ね〜。」って話をされる。でも自分から言わせたらみんな同じだ。姉たちもどこか変だし、姉の旦那もどこか変だし、父だって、母だって、どっか変で、なにより自分が一番変な感じがする。わからない。祖母の変なところを見たことがないから、変変言われてるのが変だ。違和感がある。変とか普通とか言いたくないのに使ってしまう。真面目かよ。

父親も母親も姉達もユーモアのセンスがゼロで真面目だなぁ、と思う。

経済的に困ったことは一度もないし、インターネットでよく見るような強烈な行動を親族にされたことは数回で、日常的に抉られてない、これって恵まれてる？

わからない。はやく資格を取ってやりたい仕事を見つけて東京に戻りたい。

結局同じ土地にずっといるのが合わないのかもしれない。わからない。深夜だから腕が６本になってしまった。あしゅらマンかよ、二本でツイッターして残りの４本で首絞めてる。メンヘラあしゅらマン。あしゅらマンって受けだよな〜。

有りもしないホモのことを考えたり話している時が一番心が平穏な気がする。